少々用事があって、午後からお隣の深センまでお出かけ。
イミグレーションを越えて地下鉄の乗ろうとしたところ、20mを越える長蛇の列。
何かと思ったら地下鉄なのに、改札前で手荷物検査をしている。
ははあ、と思い当たったのは8月に深センで開催されるユニバーシアードの大会。
交通規制が厳しくなるとか、就業ビザが取れなくなるとか、ピリピリしてきていることは知っていたけど、まさか地下鉄の改札で手荷物のスキャンをされるとは思わなかった。
ユニバーシアードの開会式前後は、特別な5連休が設定されるという話も。
大学生の大会とは言え、深センにとってはこれまでにない規模の国際大会になるので、
力の入れようも半端ではない様子。
そういえばいつの間にか地下鉄の路線も増えて、今や龍崗や空港、蛇口地区までも地下鉄で行けてしまうようになっている。
深センに住む人たちも楽しみにしているようで、誇りを持って迎えるという意識が強い。
あなどれない大学生大会、と思ったら大学院生も参加できるようで、年齢制限も28歳までらしい。
2011年夏季ユニバーシアード
http://ja.wikipedia.org/wiki/2011%E5%B9%B4%E5%A4%8F%E5%AD%A3%E3%83%A6%E3%83%8B%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%89
さて、ようやく改札口を抜けたと思ったら、エスカレーターが全て止まっている。
数日前に北京で起こったエスカレーター事故のせいだ、と すぐにピンとは来たけれど、
すぐに稼動を止めて検査を行うなんて、意外とやるじゃないか、と一瞬思ってしまった。
偏見かもしれないけれど、遠く北京で起こった事故に対して、深センでもすぐに対応を行う、
というのは、そうあるべきではあるのだけど、これが中国だと、おっ、と思ってしまう。
あまり詳細は知らなかったのだけど、深センオフィスのスタッフに聞いた所、
電車の駅のエスカレーターは通常は大量の乗客の利用に耐えられるよう、
デパート等に設置するエスカレーターとは違うものを使っているようだけれど、
今回北京の事故現場で使っていたのは普通のタイプのエスカレーターだったという話もあるとのこと。
四川の地震の時も、使うべき建築材料が使われずに施工されていたため、
多くの建物の倒壊を招き、結果的に多くの被害者を出してしまった。
現象は異なるけれど、その裏にあるロジックは一緒だなあ、と思った。
安全とコストを秤にかけて、コストを取る。
というか、結局はコストカットにはなっていなくて、誰かの懐に入っているのだけど。
中国:北京で地下鉄エスカレーター事故
http://mainichi.jp/select/world/news/20110706k0000m030072000c.html
北京に続き……深セン地下鉄でエスカレーター逆走、4人負傷
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0711&f=national_0711_093.shtml