2011年8月24日水曜日

中国人はiPhoneとiPad持ってバックパッキング

なんだか自分よりよっぽど進んでいるなあ、と感じた。
先週一週間雲南省を旅行。
昆明まで飛行機で飛び、その後列車で麗江、そこからバスでシャングリラまで登り、
二泊した後、またバスで麗江、そして大理、昆明と戻ってきた。
シャングリラなんて、結構山の中、って印象があったので、
自分は腰引けてiPhoneすら香港に置いていったのだけど、
なんのなんの、どこまで行っても携帯は通じるは、
インターネットカフェはあるは、wi-fiは標準でホステルでも提供しているはで、
中国人の若いバックパッカーは、スマートフォン持って、
GPSなんか使っちゃって、地元の友達とチャットしながら旅行しているのでした。

昆明はもう大都会。一日目は香港から着いてすぐ列車の駅に向かい、当日の切符を買って麗江に行き、最終日も昼過ぎに帰ってきて夕方の便で香港に戻ったので、結局一泊もせず。省都だけあって、人口も香港とあまり変わらないし、一週間しかないこともあって、今回は通り過ぎただけでした。

麗江までは列車で約8時間ぐらい。桂林に行った時と違い、今回は3段ベッドの真ん中。一番上よりはましとは言え、まだ座ることもままならないぐらい狭い。まあ、ほとんど寝ていたので関係ないのだけれど。麗江には朝着いて、そのまま友人のお薦めのユースホステルに直行。そろそろユースホステルに泊まる齢でもないのかな、と思ったけれど、意外と老若男女、いろんな人が泊まっている。
麗江の標高はまだ2000m強だけど、それでも少しは 高山病の症状らしきものが。ひたすら古城地区を歩き回り、写真を撮り、特産の米線(ラーメンのようなもの)を食べる。主な場所はかなり観光地化されており、中国人の旅行客が大量に訪れている。古城地区の一部にはバーやクラブが立ち並び、興醒めするほど西洋文化が入り込んでいる。立ち並ぶ伝統家屋と流れる音楽のギャップ。でも中国人にはそれも旅行の楽しみの一つらしく、ある旅行会社で聞いた話では、伝統的な建物や文化に興味を示すのは、どちらかというと海外からの旅行客が多いとのこと。一応世界遺産に指定されている地域なのだけど、意外なほどに商業化されているのでした。

麗江からシャングリラまではバスで4時間ほど。なにを間違ったのか、18人乗りのちっこいバスに押し込まれ、臨時便に乗せてあげる、と言われた時点でおかしいと気づけばよかったのだけど、飛行機のエコノミークラスの更に半分ぐらいのスペースでひたすら耐えたのでした。車内では飲むは食べるは吸うはで、煙いやら臭いやらでシャングリラに着いた頃にはかなりお疲れ。

シャングリラでも伝統家屋を利用したゲストハウスに二泊。一日は自転車をレンタルして、7kmほど先のナパ海と呼ばれる高原までサイクリング。ここまで登ると標高も3000mを越えており、ちょっと動くが驚くほど息が切れる。サイクリングも休み休みで酸素が足りないためか、こんなに弱かったかな、というほどすぐ疲れる。それ以上に高山病も怖いので、水ものみながらそろりそろり。カナダ、オランダ、アメリカ等から来た人が経営しているカフェや食堂がいくつかあり、いろいろと面白い話が聞けた。アメリカ人のカフェオーナーは、トレッキングツアーも開催しているというので、次回機会があれば参加してみたい。彼はNYで弁護士をしていたこともあり、日本の長野でも3年英語を教えていたとのこと。残念ながら日本人はこの地に住んでいる人はいない様子。
ここまで来てもインターネットも携帯も全く問題なし。中国を少しなめていた。旅行客も多いけど、比較的長期滞在を楽しむような層が多いように感じる。特に欧米人の家族連れが意外に目立ち、中国人のツアー客は相対的に少ないよう。
この地区はチベット 族の地域。建物や食べ物も麗江とはかなり違う。タクシーに乗ったら、運転手に"何族だ?"と聞かれて困った。日本人はやっぱり日本族なんだろうか。聞いてみたら中国には50を越える民族があるのだとか。日本は?と聞かれたので、1つ・・、か2つ、と言っておいたら随分驚いていた。改めて考えてみると韓国系や中国系だっているのだから、日本だっていくつか民族ってフレームがあってもおかしくないかも。

シャングリラから麗江への帰りは、高快バスという大型のバスを指定した。一人分のスペースもたっぷり、香港映画を車内で2本連続で流してあっという間に麗江に到着。チケットの値段はほとんど違わないのに、なんという違い。
麗江では少し離れた束河という地区に宿泊。地元では古鎮と呼ばれているとのことで、麗江古城よりも若干落ち着いた感じか。平たいので麗江古城のような丘からの眺めはないけれど、こちらの方がまだ旅情を感じられるかもしれない。
翌日は麗江を作ったナシ族の村、白沙までタクシーをチャーター。一時間半ほど村でぶらぶらして、同じタクシーでバスターミナルまで送ってもらう。運転手はちっちゃくてつまらない村というようなことを言っていたけれど、外国人にはそれなりに楽しめる、風情のある場所だった。

最後の二日は大理石で有名な大理に宿泊。ここはまた麗江からバスで4時間ほど。今度は香港映画ではなく、なぜかダ・ヴィンチ コードが流れていた。車内で吉林から一人旅をしているという寅さんのようなおっちゃんの隣になってしまい、なんだかいろいろと話しかけられ時間つぶしになる。中国語なので全部はわからないけれど、そこそこ会話にはなる。本気で勉強すれば少しは使えるようになるかもしれないとちょっとモチベーションにな る。
大理も中国人のツアー客が多く、古城地区もかなり観光地化されている。ので、またまた自転車をレンタルして、一時間ほどの場所にある白族の村、喜洲までサイクリング。大型バスがぶっ飛ばす幹線道路沿いを走らなければいけないので少々気を使うも、途中の景色も楽しみながら、バスからではなかなか難しい写真も撮りながらのんびりムード。探したのだけど、なかなか詳細の地図がないので、勘を頼りになんとか計5時間程度のサイクリングを完了。あとでグーグルマップで見たらよほど細かく出ていたので、今回は時間がなかったこともあるけれど、事前準備の足りなさを実感。それも旅の醍醐味ではあるけれど。


そういえば、今回は13日から8日間の予定だったのだけど、13日に空港に行ってみると、オーバーブッキングだということで、なんだか広州経由の乗り換え便に回されそうな雰囲気。それは面倒くさいと思い、14日からの8日間に急遽変更してもらった。搭乗口まで行ったのだけど、そこから帰宅。家が東涌でよかった。ただ、1000ドルの返金と行きのビジネスクラスをアレンジしてくれたので、時間に少々余裕のあった今回にしてみれば、若干お得感を感じる結果に。
というわけで、香港への戻りも21日の日曜日になってしまい、休む間もなく翌日から仕事。高山病の名残か、頭痛が数日消えなかったけれど、医者に処方してもらった頭痛薬でなんとか回復。自分のようなスタイルでは、一回目の旅行ではなかなか味わい尽くせないので、なんとかまた機会を作って行ってみたい。本当に雲南の魅力を楽しむには、一ヶ月ぐらいあった方がよいのだけれど、それはなかなか難しいので、香港からはそんなに遠くはないし、また一週間ぐらいの旅で目的を絞って訪ねてみたい。