2012年10月7日日曜日

美女大学

この世には香港人の美女が多いと言われている大学があるという。残念ながら我が香港科技大学ではなく、その大学は海を遥か渡ったバンクーバーにある。

先日MBAの同級生とテニスをしに行った。男ばかり4名だったのだけど、その内二人は今年パパになりたてで、テニスの後のお昼ご飯の時には子育ての話題になりがちだった。二人とも早速香港の厳しい子育て環境に戦々恐々としており、早くPlayGroup(幼稚園前の子供の勉強塾のようなもの。しつけや英語、ダンスや音楽を教えてくれるらしい。)に入れた方が幼稚園の入試に有利になるとか、幼稚園に行かないと良い小学校に入れないとか、いろいろとプレッシャーを感じているらしい。結局のところ、最終的な目標は良い大学に入り、良い仕事(銀行、弁護士、医者が3大人気職業)に就くことで、この辺りは日本なんかよりよっぽど現実的というか、あからさま過ぎて引いてしまうぐらいだ。香港では、スポーツ選手になりたいとか、芸術家になりたいなんて夢は追いかけられない。もともと香港には起業家精神の溢れる街という印象があったのだけど、現在では起業家も必ずしも受けは良くない。見た目が良かったり、野球がうまい奴よりも、お金持ちの方が美人の奥さんをもらえる土地なのだ。

さて、友人の一人はカナダで大学を出ており、カナダの市民権を持っている。なので、香港で良い大学に行けないのだったら、カナダで行けばいいじゃないか、という話になって、いやいや、それだったらUKの方がいいなんて話にもなったんだけど、彼がカナダで通っていた学校がUniversity of British Columbia、またの名をUniversity of Beautiful Chicksという。ようするに、美女大学だ。

香港人で海外に留学する人は、だいたい3パターンぐらいに分類できて、まずは、香港大学ですら物足りないぐらい賢い子達で、ハーバード、MIT、アイビーリーグ、ケンブリッジ、オックスフォードなんかに行く。次が、香港でトップスクールに入れなかったんだけど、専門学校に行くよりは海外の大学に活路を見出すパターン。アメリカやオーストラリアの公立/州立大学に多いように思われる。最後のグループが、香港でインターなんかに通っているようなお金持ちの子女達で、USC等のアメリカ私立大学、州立でもかなりレベルの高いUC系や前述のカナダのUBCに多い。

自分がオレゴンに留学していた頃、友人の香港人がいつもUBCのことを話題にしていたのを思い出した。University of Oregonにも香港人は多くいたけど、それでも数十人という規模。それに比べてUBCは、学部によっては半分ぐらいが香港人。特にBAは香港人率が非常に高かったとのこと。そして、彼らが興奮して語っていたのは、UBCには香港人の可愛い子達がたくさんいる、ということだった。当時の自分は香港とは全く関わりがなかったので、バンクーバーに香港人が何万人も住んでいるとか、お金持ちの家のお嬢様が通っている大学があるとか知らなかったのだけど、彼らにしてみれば、同じ香港という土地から海外に来ているのに、片やオレゴンの片田舎、片やカナダの国際都市バンクーバーと、憧れに似たような感情を抱いていたのかもしれない。

さて、自分は、じゃ、なんでUBCはただ単に香港人が多いのではなく、"可愛い"香港人が多いんだ、と突っ込む。するとカナダで大学に行った彼は、それは金持ちが多いからだよ、と返す。納得がいかない。なんで金持ちの子だと可愛いんだ、と聞くと、当然じゃないかという風に、それはお母さんが美人だからに決まっているじゃないか、と言われた。

あー、なるほど。なんだかストンと腑に落ちた。香港の一番の美人達はミス香港なんかくだらないテレビ番組には出ないし、ミス香港が香港で一番の美女だなんて思っている純な奴は香港にはいない。香港一の美人達はテレビに露出なんかせずに、決まっていつの間にか大富豪の息子のお嫁さんになっているのだ。その娘達が、まあ旦那次第というところはあるにしても、美人になる確率は通常より高いのはわからないでもない。

というわけで、未だ訪れたことはないけれど、ある程度論理的裏付けのある美人大学というのがこの世には存在していそうだ。自分もオレゴンなんかでなくバンクーバーに行っときゃ良かった、と相当遅いけれど今更ながら思った。

今から子供の大学のことで悩んでいる友人達が哀れで、日本の大学はいいぞ、少子化だし、外国人なら奨学金もらえてただで学校通えるぞ、って教えてあげたら、日本にだけは送りたくない、別の友人に言われた。あんな変態ばかりの国に大事な娘は送れない、と彼は言う。彼は日系会社に勤めているのだけど、会社内で日本人上司によるアシスタントへのセクハラがあったばかりなのだと言う。こんなことで日本の評判を落としてどうするのだ、となんだか情けなくなってしまった。留学生30万人誘致計画なんてのがあったと思うけど、文部科学省も、こんなことで日本留学を拒否する人たちがいるなんて、夢にも思っていないだろう。